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活動報告
2017.11.01

歴史手習塾セミナー24「史実・関ケ原合戦に迫る!」開催レポート

2017年10月15日に歴史手習塾セミナー24「史実・関ケ原合戦に迫る!」を開催しました。
開催の状況をレポートします。

歴史手習塾セミナー24「史実・関ケ原合戦に迫る!」を開催しました!

「歴史都市彦根で学ぶ戦国時代・江戸時代」をテーマとして2010年から開催している歴史手習塾レギュラー講座。
第24回目となる講座は今秋映画でも話題となった「関ケ原合戦」をテーマに、関ケ原合戦研究の第一人者である笠谷和比古先生(国際日本文化研究センター名誉教授)を講師にお迎えしました。
会場は、井伊家の菩提寺であり石田三成の家老を務めた島左近の屋敷があったといわれる清凉寺で開催しました。
関ケ原合戦は天下分け目の戦いといわれ、江戸時代の幕開けを告げる契機となった戦いです。
徳川vs豊臣の戦いであるという認識だと思いますが、果たしてそうなのでしょうか。

笠谷先生の講義は、関ケ原合戦に至るまでの政治的な対立を説明するところからスタートしました。その5つとは、1、豊臣家の跡目相続問題 2、豊臣家臣団の内部対立 3、豊臣政権の全国統治制作をめぐる対立 4、公儀としての豊臣政権内部での 主導権闘争 5、豊臣家と徳川家の覇権抗争。
続いて、合戦に至るまでの推移を説明、会津討伐後の石田三成の挙兵、小山評定について解説されました。また、近年「小山評定はなかったのではないか?」とう説が出ていますがこれに関しても解説され、小山評定なくしては、豊臣側武将の同意を取り付けることができず、東軍の形成ができなかったと結論づけられました。
そして、関ケ原合戦の本質に迫られ、徳川主力を率いていた秀忠軍が未着の状態にあり、戦場にいた武将たちは豊臣の武将、すなわちこの戦いは「徳川vs豊臣」ではなく、「豊臣vs豊臣」の戦いであったということを述べられました。

笠谷先生の明快なお話に多くの皆様にご満足いただけた様子でした。

次回の歴史手習塾は来年1月27日(土)28日(日)開催が決定!
「幕末の政治情勢と彦根藩」と題してお送りします。
講師には例年歴史手習塾にご登場いただいている、東京学芸大学教授 大石学先生です。
来年のNHK大河ドラマ「西郷どん」の時代考証を担当される大石先生が幕末の政治情勢とそれに揺れる彦根藩の状況を開設くださいます。
今後も歴史手習塾にご期待ください!

講座の様子

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